4ピースパズル

1)トリッキーさ・単純さ
 この4ピースより簡単で数学的なパズルは見かけない。われわれは、図形に対しての感覚がありそうに見えて実は乏しい。それは日頃眺めている形がいったん分解されてしまうと同じ物からできているにもかかわらず分からなくなってしまうからである。ただ単に、図形を眺めるのではなく、分解したり組み立てたり、辺や角に注目したり、平行・回転・対称移動したり、拡大・縮小したりすることが必要である。
2)パズルの作り方
 いろいろな作り方があるであろうが、やはり、正方形から作るのが一番算数数学の教材として良いのではないかと考える。正確に作っていかないとずれが起き、パズルの意味を成さないので気をつけることと。特に、同じ長さにするところはコンパスを用い正確に作成させたい。

3)まずは「T」をつくる
 まずは、この4ピースをつかって問題を解くことから始めてみたらどうだろうか。1000ピースならば、最初から嫌気をさしてしまうかもしれないが、たった4ピースであるので取り組みは楽ではないかと思う。しかし、どうしてなかなか「T」が作れない。それはなぜか。われわれは、常に安定した置き方しかしない、つまり、平行に置くか垂直に置くかしかしないからである。このパズルは斜めに置くという操作を教えてくれる。また、ヒントとして、どことどこの辺が同じになるかわかりにくい場合は、長さが同じ辺を色をつけて取り組むと早く見つけられるかもしれない。
4)いろいろな問題に挑戦する
 の問題に挑戦してどうだろうか。8問で早い生徒は15分ぐらいで見つけてしまうであろうが40分ぐらいかけてみてはどうだろうか。クラスみんなで1つ1つ見つけていくという方法もあるし、また、班で競争させてもおもしろいかもしれない。

4ピースパズル問題PDF
4ピースパズル解答PDF
5)算数の教材として
 大切なことは、これはすべて線対称または点対称の図形であるということである。このことを使ってより早く見つけさせたいものである。つまり、解決した図形を半分に分け、一方を別のところに回転・移動すると解決していない図形が簡単に解決してします。いつも最初に戻って始めるではなく、解決したものを利用して解く。なぜならば、同じ部品でできているからである。そのとき、使う図形の考え方が線対称・点対称そして移動である。